「自分の想いを残すために遺言書を書きたいけれど、どんなことでも自由に書いていいの?」
「家族への感謝やお願い事を書いても法律的な効果はあるの?」
遺言書を作成する際、このような疑問をお持ちになる方は非常に多くいらっしゃいます。
結論から言うと、遺言書には「書いておくと法律上の強制力(法的効力)が発生する事項」と「法的効力はないけれどメッセージとして残せる事項」の2種類が存在します。
今回は、遺言書に書けること・書けないことの分類と、家族の絆を深める「付言事項(ふげんじこう)」の書き方のコツについて詳しく解説します。
ひと目でわかる!遺言書に書けること・書けないこと
まずは、遺言書に記載する内容ごとの法的効力の有無を比較してみましょう。
| 区分 | 主な記載内容 | 法的効力 |
| 財産に関する事項 | 遺産分割方法の指定、遺贈(特定の個人や団体への寄付)、債務の承継など | あり |
| 身分に関する事項 | 認知(婚姻外の子を自分の子と認める)、後見人の指定、廃除(虐待する相続人の排除) | あり |
| 遺言執行に関する事項 | 遺言執行者(手続きを任せる人)の指定や報酬の定め | あり |
| 家族へのメッセージ | 家族への感謝、葬儀の希望、財産分与の意図や理由の記述(付言事項) | なし(感情的効力) |
| 公序良俗に反すること | 「犯罪行為を命じる」「配偶者と離婚することを条件とする」など | 無効 |
法的効力がある事項(遺言事項)
法律で定められた「遺言事項」に該当する内容は、亡くなった後に強い法的強制力を持ちます。
1. 財産に関する指定
- 誰に何をどれだけ渡すか: 「長男に自宅の土地建物を相続させる」「〇〇団体に〇万円を遺贈する」といった具体的な指定。
- 遺産分割方法の指定・禁止: 遺産分割の割合を指定したり、最長5年間は分割を禁止したりすることができます。
2. 身分に関する指定
- 子の認知: 生前に事情があって認知できなかった子を、遺言によって認知することができます。
- 未成年後見人の指定: 親権者が一人になった際、自分に万が一のことがあったときの子どもの保護者をあらかじめ指名しておけます。
3. 手続き(遺言執行)に関する指定
- 遺言執行者の指定: 遺言内容を実現するための名義変更や解約手続きを迅速に進めてくれる人(行政書士などの専門家や家族)を指定できます。
法的効力がない「付言事項(ふげんじこう)」の重要性
「家族への感謝」や「なぜこのような財産分けにしたのかの理由」などは法律上の効力を持ちません。これらを付言事項(ふげんじこう)と呼びます。
法的効力がないとはいえ、付言事項は相続トラブルを防ぐために最も重要な役割を果たすことがあります。
付言事項を書くメリット
- なぜその配分にしたのか理由がわかり、相続人が納得しやすい
- 残された家族間の感情的なしこりやもめ事を防げる
- 感謝の気持ちを伝えることで、遺言者の最後の想いとして受け入れられる
残された家族の心に響く「付言事項」の書き方例
付言事項の具体的な文例をご紹介します。ご自身の状況に合わせて参考にしてみてください。
例1:特定の子供に多く財産を残す場合
「長男の〇〇へ。私が病気になってから長年にわたり自宅で看病し、生活を支えてくれたことに心から感謝しています。そのため長男に自宅を相続させることとしました。他の子どもたちも、この意図を理解し仲良く暮らしてください。」
例2:家族全員への感謝を伝える場合
「妻の〇〇へ。これまで〇〇年間、苦楽を共にしてくれて本当にありがとう。子どもたちも立派に育ってくれて感謝しています。私が亡くなった後も、兄弟姉妹でお互いに助け合い、仲良く平穏な人生を送ってくれることを心から願っています。」
まとめ:想いを確実に届ける遺言書作成は専門家へ
遺言書を作成する際は、「法的効力のある文章」で正確に財産や身分の指定を行い、そこに「付言事項」でご自身の想いや感謝を添えることが、残されたご家族にとって最高の生前対策となります。
- 「法的に不備のない文章が書けているか不安」
- 「家族がもめないような付言事項の書き方を相談したい」
- 「公正証書遺言として確実に残したい」
とお悩みの方は、ぜひ行政書士きいサポートオフィス(TEL:080-2081-9681)までお気軽にご相談ください。文案の作成から手続きまで、親身にサポートいたします。
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