相続手続きを始めようとして、最初に立ちはだかる大きな壁が「戸籍謄本の収集」です。
「戸籍謄本を集めるだけなら簡単にできると思っていた」「本籍地の役所ですべて揃う」と思われがちですが、実際には「何度も役所とやり取りすることになった」「途中で諦めてしまった」という声をよくききます。
なぜ戸籍集めは大変なのか、その理由とスムーズに集めるためのコツをわかりやすく解説します。
なぜ?戸籍集めで挫折する人が多い「3つの理由」
1. 「出生から死亡まで」すべての戸籍をつなげる必要があるから
相続手続き(預貯金の解約や不動産の登記)では、亡くなった方(被相続人)の「出生から死亡までつながる戸籍(除籍謄本・原戸籍謄本)」をもれなく揃える必要があります。 転居や結婚、法律の改正(改製)などで戸籍は何度も新しく作り直されているため、生まれたときまで遡っていかなければなりません。
2. 本籍地が複数あり全国に散らばっていると郵送請求の手間がかかるから
戸籍は「住所地」ではなく「本籍地」のある市区町村役場でしか取得できません。 本籍地を何度か変更(転籍)している場合、それぞれの自治体へ個別に請求する必要があります。遠方の役所へは手数料(定額小為替)や返信用封筒を用意して郵送で請求することになり、何度もやり取りが発生して時間がかかることがあります。
3. 手書きの戸籍が読めないから
古い時代の戸籍は手書きで作成されているものも多く 解読するのが非常に難しく、どこから移転してきたのか(前の本籍地はどこか)を読み解く段階で止まってしまうケースが多いです。
戸籍収集をスムーズに進める「3つのコツ」
コツ①:新しい戸籍(死亡時)から古い順へ遡っていく
戸籍収集は「最後の本籍地(死亡時)」の戸籍から取得を始めます。 死亡時の戸籍を見ると「どこから転入してきたか(前の本籍地)」が記載されています。その記載をもとに、ひとつ前の役所へ請求……という形で「過去へ遡る」ことで、漏れなく集めることができます。
コツ②:「広域交付制度」を活用する
2024年3月から始まった制度で、最寄りの役所窓口に行けば全国の戸籍謄本をまとめて一括取得できるようになりました。 ※ただし、以下のような注意点があります。
- 本人・配偶者・直系尊属(親など)・直系卑属(子など)の戸籍のみ請求可能 (兄弟姉妹の戸籍は不可)
- 窓口に本人が直接行く必要がある(郵送や代理人請求は不可)
- 昔の複雑な戸籍の場合、発行までに期間を要することもある
コツ③:兄弟相続や数次相続など、複雑な場合は専門家に頼る
子どものいない方の相続(兄弟姉妹が相続人になるケース)や、相続手続きを放置している間に次の相続が発生したケース(数次相続)では、集めるべき戸籍が数十通に及ぶこともあります。
自分で集めるのが大変だと感じたら
「平日に役所に行く時間がない」「遠方の役所との郵送手続きが面倒」「解読できなくて手が止まってしまった」という場合は、無理をせず行政書士などの専門家へ相談することをおすすめします。
行政書士は「職務上請求」という権限を使って、依頼者に代わって全国から必要な戸籍一式を迅速に収集・確認することができます。
当事務所では、奈良県橿原市を中心に、戸籍の収集から法定相続情報一覧図の作成、遺産分割協議書の作成、各種相続手続き、 遺言書作成のサポートなど、相続に関する幅広いご相談を承っております。 まずはお気軽にご相談ください(初回相談無料)。
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